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歯周病菌と体の病気との関係

以前から、お口の中の病気の原因である歯周病菌が、ほかのカラダの病気にも少なからず、影響を与えているということが、言われてきました。その長年の研究から、今現在までにわかっている、それらの関係性についてまとめてみました。


 


特に関連性の高い病気と考えられているのは、次の5つです。
Ⅰ.脳梗塞、心筋梗塞 Ⅱ.糖尿病 Ⅲ.誤嚥性肺炎 Ⅳ.早産、低体重児出産 Ⅴ.その他
です。


Ⅰ. 歯周病菌と 脳梗塞、心筋梗塞
 動脈硬化とそれにともなう脳梗塞、心筋梗塞ですね。
脳の血管が詰まっておこるのが、脳梗塞。心臓の血管が詰まっておこるのが心筋梗塞これらの病気と歯周病菌との関係については、古くから研究されてきています。
 動脈硬化というのは、"血管の内壁にコレステロールが蓄積して、脂肪分が沈着すること"で起こります。それが血管内壁に塊(かたまり)となってきて血管をふさぎます。
そして、その塊が分厚くなり破れて塊だけが飛び出して血流に乗ってしまうと、心臓や脳の血管に達して血栓となり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。
 これと同じようなことが、歯周病菌によって引き起こされると考えられています。
炎症を引き起こした歯ぐきの中の歯周病菌たちが、血流に乗ってカラダ中をめぐっていきます。そして居心地の良い血管の内壁に入り込んで塊となっていきます。そこへ、白血球などが、やってきて、外敵の歯周病菌の塊を食べていきます。ただ、食べたあとはその場に死骸となって残ったたままになっています。それらが、だんだんと蓄積されて大きくなり、血液の流れを阻害するか、塊が破れて、血流により運ばれ血栓となっていくというように考えられています。これが、脳でおこれば、脳梗塞、心臓の弁でおこれば、心筋梗塞となります。


Ⅱ. 歯周病菌と糖尿病
  この2つの関係については、2020年の1月に書いた、私のブログに記載していますので、それも一度読んでみてください。糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの働きが悪くなって血糖値が慢性的に高いままの状態になってしまう病気です。これは、血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンの作用不足によって起こります。1型と2型があり、1型は、膵臓の機能が低下して十分な量のインスリンが分泌されなくなるもの。2型は、糖尿病の90%以上を占めており、インスリンは十分な量が分泌されているが、インスリンの糖の取り込みを促す力が弱くなるか、身体が反応しなくなって起こります。
歯周病の患者さんの場合、上記の2型に多いに関係しています。歯周病菌は、腫れた歯肉より血管内に侵入し全身に回ります。血管内に入った細菌はカラダの中で死滅しますが、歯周病菌の死骸のもつ内毒素は残って全身に回り血糖値に悪影響を及ぼします。
 血液中の内毒素は周囲に、"サイトカイン"という悪玉ホルモンをたっぷりと吐き出し、これが、インスリンの働きの邪魔をして、血糖値を下げることができなくしているのです。このために、血糖値のコントロールが困難になり、糖尿病は、だんだんと悪化してゆくこととなります。このことから、歯周病をコントロールすることができれば、同時に糖尿病も改善していく可能性も高くなるということでもあります。

Ⅲ. 歯周病菌と誤嚥性肺炎
   肺炎は、細菌やウイルスが、肺(肺胞)に入り込み、そこで炎症を引き起こすことで発症します。肺胞は酸素を血液中に供給すると同時に、二酸化炭素を血液中から取り除く役割を担っています。肺胞に炎症が起こると、酸素と二酸化炭素の交換がうまくできずに呼吸困難となっていきます。
 高齢者の肺炎のほとんどが、誤嚥性肺炎と言われています。高齢者の方は舌やお口の中あるいは、のどの筋肉が衰えて、飲み込む力が弱っており、誤って、口の中の食べものや、唾液がお口から気管の方に入っていきます。この時に含まれている細菌(特に歯周病菌を含めたお口の中の悪玉菌)や、ウイルスが、肺胞の中で増殖して肺炎をおこしていきます。
 お口の中の細菌量が、多ければ多いほど誤嚥性肺炎になりやすくなります。ですから普段から専門家によるお口の中のケアーをしっかりと行って、お口の中の細菌量を減らして、誤嚥性肺炎を最小限度にとどめることが大切です。介護老人施設の入居者のうち、自分の歯が残っている高齢者について、専門家によるお口のケアーをうけているかどうで、肺炎の発生率や死亡率について調査したデータがあり、その結果、お口の中が清潔に保たれている高齢者ほど、肺炎の発生率も死亡率もかなり低いことも、わかっています。

Ⅳ. 歯周病菌と 早産、低体重児出産
  高齢出産、タバコやアルコール、産婦人科系の感染症などが、早産、低体重児出産にかかわっていることは、知られていますが、歯周病菌がその一因となっていることも、わかってきています。それは、だいたい、次のふたつのケースによるものと考えられています。
 
その1.進行した歯周病菌による炎症が、体内の炎症性物質の増加を促し、それが、子宮の筋肉の収縮をまねいて早産をひきおこすもの。
 通常のお産の場合、母体の変化や胎児の成長によって、妊婦さんの体内で様々な炎症性物質や、ホルモン、タンパク質分解酵素の濃度が上昇し、出産が促されます。これに対して、進行した歯周病の場合、炎症性物質が歯ぐきから、体内に入り込むようになっていきます。この炎症性物質の増加はタンパク質分解酵素の分泌を促進して、子宮の収縮を引き起こします。子宮の筋肉が収縮する結果、赤ちゃんが押し出されて予定よりも早くうまれてしまうと考えられています。

その2.歯周病菌が子宮内部の器官に感染するケース
 血液中に入り込んだ歯周病菌が羊水や羊膜に達して感染が起こります。その結果、子宮の筋肉の収縮が起こり、早産や低体重児出産の原因となっている可能性が考えられています。羊水は本来、無菌的な環境ですが、早産の妊婦さんの羊水や臍帯から歯周病菌が検出されたという報告があります。
 
Ⅴ. その他
 歯周病菌と関連が深いとされる病気について考察しましたが、歯周病との関連が疑われている病気はそれだけではありません。関節リウマチ、骨粗鬆症、皮膚炎、腎臓病などについても研究がすすめられているところです。
 このように、歯周病が進行するとカラダ全体に悪影響を及ぼしていることが、おわかりかと思います。炎症が起きている歯ぐきは、ケガをした時の傷口が開いているのと同じでそこから、歯周病菌が、容易に体内へ流れ込んでいくこととなります。
 これからは、歯周病が、全身の病気に影響を及ぼす怖い病気の一つであるという意識をもって、お口の中のケアーをされることが、大切です。
歯周病は、ほとんど、痛みなく進行していきます。ご自分は大丈夫だと思っておられる方も、油断は禁物です。少なくとも半年に一度は、お口の中の定期健診を受けましょう‼
 
当院のスタッフが、皆様のご来院を心よりお待ちしております。

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